虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

Hateblo by Daylight

週のお題「私のアイドル」ということで書いてみる。最近は関ジャニ∞の大倉くんが熱い。のだが、結局顔が良ければ誰でもいいのか、という感がありそれでいいのか自分。

北の友人が僕の地元まで遊びに来てくれた。銘菓をふるまい、焼肉、ブラック・ミュージックの流れるバー(今回の発見だった)にカラオケ・ボックスでのアイドルマスターシンデレラガールズBD、並びに『あにそんボーカル(声優が歌うアニソンが聴ける最高のやつ)』鑑賞と、短い時間に詰め込めるだけ詰め込んで遊んだ。田舎は田舎なりに楽しんでいただけたようで何よりだ。

日のCD。

コーヒーの話はしない

コーヒーの話はしない

 

ログメン『コーヒーの話はしない』

日本のユニットによる1stアルバム。2017年発表。『卓上プログレ・ユニット』ということだが、この作品、ユニットの中には様々な要素がミクスチャアされている。『ツイン・ピークス』トリビュート要素としての陰りあるオルタナ色、並びに90年代的なローファイ色。そういったものによって70年代的な(或いは、プログレ時代のジェネシス的な)プログレッシヴ・ロックを降霊していく。高度なテクニックを必要とするものの、実験音楽色を感じさせず、あくまでNHK教育的な面白さで聴かせる名盤だ。面白い音楽が好き、という好奇心のある人であれば誰にでも薦められるような、人懐こいアルバムだと思う。ライブも観てみたい。

www.youtube.com

 

日のアルバム。

Kodomo Rengou

Kodomo Rengou

 

 People In The Box『Kodomo Rengou』

日本のバンドによる6枚目のフル・アルバム。2018年発表。現代日本最高のバンド、に対してこんなことを言うのもなんだが、最高傑作ではないだろうか。『Wall, Window』辺りから顕著な鍵盤の使用はより効果的になり、プログレ的なわかりやすさを伴うとともに、そういった要素がうたものとしての側面を引き立たせる結果となっており、実験的なようでありつつも人懐こいという、バンドの持ち味が最大限に伝わるような作品となっている。ジャズ・ザ・ニュー・チャプター的な伸び縮みするグルーヴ感や、ヒップホップからの影響も感じさせるフロウ、相変わらず神と戦争について歌う言葉など、様々な『らしさ』のギアが一段上がったような、化け物じみたアルバムだ。文句なしの大名盤。

www.youtube.com

 

日のアルバムその2。

Infinite

Infinite

 

 Deep Purple『infinite』

イギリスのバンドによる20枚目のアルバム。2017年発表。ざっくりスティーブ・モーズ期とでも呼べば良いのだろうか、再編パープルに関してはまったくと言っていいほど聴いてこなかったのだが、ふとしたきっかけで最新作を聴いてみたところ、そのとんでもない仕上がりに感動してしまった。ベースとなるのはあくまでも現役時代のシンフォニックなハードロック・バンドとしての姿なのだが、時代そのものが何周かした結果、Anekdoten以降というか、ネオ・プログ風に聴けるようになっており、時代に即したサイバー色があくまでも現役としての力強さも感じさせる。わかりやすく『2017年のディープ・パープル』であることは間違いないのだが、いまのプログレ/ハードロック・シーンを愛する人間にも聴ける仕上がりなのではないだろうか。名盤。

www.youtube.com

いつかのメリーはてブロ

いお年を。

人であり、製作代行業『ぴゅぐまりおん』代表であるブルーレット奥田の宅(奥田家)で忘年会をしてきた。今年観てきたYouTubeのゲーム実況をPS4経由でTVに映しつつ、ひたすら飲み食い。このつきあいもそろそろ20年になる、と聞かされ、そうか、もうそんなに経つのか、と少しばかり感慨に耽る。加齢。

題「2017年一番良かった《映画・ドラマ・アニメ》」についてということで書いてみる。やはり、『魔法使いの嫁』3話だろうか。単体でも本当に素晴らしく、美しく、涙してしまった。年々涙もろくなっているなとは思うのだが、しかしそれにしてもピンポイントで弱点を突かれた感じだ。

題その2、「2018年の抱負」ということで書いてみる。一番細かった頃ぐらいにまで痩せたい。

Linux機でPlayOnLinuxの使い方を学ぶ。steamのLinux非対応ゲームを遊びたかったため。ちょうどウィンターセール中だということもあり、『VA-11 Hall-A』を購入し動かしてみる。無事に動き一安心。

少しだけ触ったが、なるほど面白い。僕の思うゲームの楽しさ、とは少し違うのだが、これも表現、芸術としてのゲームの形だ、とは。

日のCD。

f:id:conspiracy:20171228020550j:plain

discotortion『影切』

日本のバンドによる4枚目のアルバム。2017年発表。個人的に今年は、discotortionに圧倒された年だった。この歳になると、CDを聴いて電撃が走るような体験なんてのはそうあるものではない。日本で最も音のデカいバンドであろうCo/SS/gZ(COPASS GRINDERZ)との親交が深い、というか彼らに『爆音鬼』という看板を借りている、というぐらいの、とにかく不健康に暴力的な、ジャンクでヘヴィな鉄の音。轟音そのものであった前作と比べ、より不可解に、より蠱惑的な、歌を届けるバンドになった、という印象がある。本当に『鬼』の看板に偽りなしというか、この世ならざるものが鳴らすロックのサウンドとはこういうような、という説得力すら感じさせる一枚だ。本当に、凄い。

www.youtube.com

日のCDその2。

f:id:conspiracy:20171228020915j:plain

TG.Atlas『Lost In Puzzle City』

日本のバンドによる3枚目のアルバム。2017年発表。こちらもジャンルとしてはジャンク、ということになるのだろうか。鉄臭いノイズをまき散らし聴き手を圧倒する,という意味では確かにそうだ。ただしかし、今作、今バンドの特別はそこにはなく、明らかに『魔法』としか言いようのないソングライティング、バンドアンサンブル、そういったものの先に表現されている真摯なるパンク・アティテュード。だろう。聴けば聴くほどの眩惑にけいれんが止まらなくなるような、かつてロックが魔力を、妖気のようなものを発していたとするのならばこういうものなのだろう、というサウンドに取り込まれてしまった。こちらもやはり、凄い。

www.youtube.com

余談だが、この前作はbandcampで全曲試聴できるので気になったらそちらもチェックしてみて欲しい。

覆面系はてブロ

た不精しているあいだに間が空いてしまった。僕が発信しているコンテンツの中でも比較的読者からの反応が多いので、もう少しまめに更新しておきたいところだが。

pixiv BOOTH内『Survival Sickness Shop』にて小説の試し読み用電子冊子『Survival Sickness City Sampler Volume - 1.5』を公開した。前回のものから読みやすく改良したものなので、手にとっていただけると嬉しい。無料。よろしくお願いします。

survivalsickness.booth.pm

週のお題「今年中にやっておきたいこと」ということで書いてみる。上記の電子小冊子を作ったことと、サークルのラジオを年内にもう一回分更新しておきたい、ぐらいだろうか。欲を言えば大掃除というか、本とCD、レコードあたりをある程度処分してすっきりさせたいと思うのだが、CDに関しては無理かな、と半ば諦めている。

事、Linux、32bitのPCでもamazonプライム・ビデオが観られるようになった。『干物妹!うまるちゃん』や『ネト充のススメ』などを観ている。特に後者は上田麗奈にハマっている身としてまさに福音といった感じだ。アニメだけでなく、この機会に映画を観る習慣を取り戻したい。

記の件から関連して、アニメ『魔法使いの嫁』3話が本当に良かった。ED曲である「環 -cycle-」がまさにそういう曲だが、手がけたzabadakというアーティストが、故・吉良知彦氏が歌ってきた世界そのもので、そういった意味でも涙してしまった。単話だとわからない部分もあるかもしれないが、zabadakのファンは3話だけでも観てみてほしいし、逆に『魔法使いの嫁』ファンはこの機会にzabadakの楽曲に触れてみて欲しい、と思う。コラボレーションの縁。

またま『M-1 グランプリ』を観る。途中からだったが、大好きなジャルジャルの漫才が観られて満足(決勝には残れず、残念ではあった)。M-1にありがちな、一本目のほうが面白かったかな、という思いはあるものの納得の決勝。とろサーモン面白かった。しかし、ミキに一票も入らないものか。

日のアルバム。

yakinch『live20171103』

日本のシンガーソングライターによるライブ・アルバム。2017年発表。フリーダウンロード。僕がたまに引用する、七尾旅人の「息をするのもダルい時代に、呼吸をナメてる人間の音楽なんか聴けない」(細部は曖昧だが)という発言を思い出す、生々しい弾き語り+α。アニメソングのカヴァーとオリジナル曲を交えつつ、捨て身のユーモア(目が笑っていないような)と、syrup16g的な、と言えるかもしれない、『生活』に対する二律背反的な渇望と諦念。その強烈な歌詞世界から『えげつない冗談を歌う人』に思われがちだが、楽曲そのものの良さもあり、本当に優れたシンガーソングライターとしてまさにこれから評価されていくのではないだろうか。録って出し、ということもあり、身体表現としての『うた』を強く感じさせる名作。

日のCD。

MENTANPIN

MENTANPIN

 

めんたんぴん『MENTANPIN 1st』

日本のバンドによるアルバム。1976年発表。日本の、『北陸のグレイトフル・デッド』と異名を取る(当時)屈指のツアー・バンドによるデビュー・アルバム。アメリカのロックを消化するにあたり『日本特有の』泥臭さとサイケデリックとはどういうものか、という問いに対するひとつの解答がここにある。骨の太い演奏ととぼけたユーモア、ギターのフレーズに代表されるセンス、といったものがどれも一級品であり、いかにも70年代当時のロック、的でありながらもニュー・ロックとは一線を画した魅力がある。デッド的、というからにはおそらく、本来の魅力はライブにあるのだろうが、それでもガツンとロックの楽しさ、凄みを教えてくれる強烈な作品だ。初期作は再販され入手も容易であることだし、お薦めだ。

www.youtube.com

日のCDその2。

ALICE ~SONGS OF THE ANONYMOUS NOISE~<初回仕様盤> (2枚組)

ALICE ~SONGS OF THE ANONYMOUS NOISE~<初回仕様盤> (2枚組)

 

『ALICE -SONGS OF THE ANONYMOUS NOISE-』(初回仕様盤)

TVアニメ『覆面系ノイズ』の劇中歌をまとめたCDと、ライブ・イベントからの録音を収めた初回盤ボーナスディスクを収めたアルバム。2017年発表。近年、オタク業界でその才能を遺憾なく発揮しているNARASAKIだが、『アイカツ!』提供曲を始めとしてシンセ・ポップやテクノ的なアプローチが多く、単純にCOALTAR OF THE DEEPERS『Come Over to The Deepend』や特撮『爆誕』を好んでいる身としてはもどかしい思いがあったし、Billyに対しても、良くも悪くもアニソンらしい楽曲を書く人、ぐらいの認識しかなかったのだが、今作はとても良かった。NARASAKIが手掛けるin NO hurry to shoutもBillyのペンによるSILENT BLACK KITTYも、アニソンで近年増えつつある(気がする)、ガッツリとしたギターロック。前者はCOTDの初期を思い出さざるを得ないギターのフレージングが燃えるし、後者は凛として時雨のオマージュをうまく織り込みつつ、ポップな楽曲に仕上がっている。そして何より、ライブ・テイクを8曲収めたボーナス・ディスクが素晴らしい。ザラッとした、潰れ気味の録音で性急に鳴らされる演奏と、『キレた』早見沙織高垣彩陽の両名による迫真の歌唱。生で弾いているNARASAKIのギターが堪能できるのも嬉しいし、あくまで特典的な音源とはいえ、初回のみだというのが勿体無い。今作に関してはこちらが本編だと言って良いくらいのド迫力なので、関係者の誰か、もしくは作品絡みのファンは全員初回盤を入手してみていただきたい。強くお薦め。

はてブロが明けたら

い。

子書籍でハヤカワSFがセールをしていたため、まとめ買いする。一時期ハマって少し読んだものの、いまはあまり読まなくなってしまったため、この機会に復帰したいな、と思う。とはいえ、一番最初に手を付けた『ハヤカワ文庫SF総解説2000』だけで満腹になってしまいそうであり、危ない。 

いでに長谷敏司『戦略拠点32098 楽園』の電子書籍版が安かったので買い直す。随分昔に読んだ頃は、長谷敏司がここまで取り沙汰される作家になるとは思わなかった。長いこと、幻の作品と化していたことだし。いまは『円環少女』の合本版もkindleでセールをしていることだし(500円!)『BEATLESS』アニメ化に向けて波が来ているようだ。趣深い。

日のCD。

f:id:conspiracy:20111008081306j:plain

浅川マキ『スキャンダル 京大西部講堂1982』

日本の歌手による1982年のライブをCD化したもの。2011年発表。こんなCDが出ていたとは、そしていまでも手に入るとは知らなかった。一般的に「かもめ」、「夜が明けたら」といった初期のイメージが強いが(追悼の際、そればかりでうんざりしたくらい)80年台初頭のマキさんはノー・ウェイブなポスト・パンク色が強く、これもまた非常に格好良い。まずはアルバム『CAT NAP』でその完成度に触れてみてほしい、と思うのだが、今作はその収録手前にあたる公演を録音したもの。2枚組ではあるが47分程度という長さこそ少し驚くが(なぜ分けたのか)、ジャズにしても生々しい録音によって当時の浅川マキ、の壮絶さをとらえている。フリーキーなホーンやギターのトーン、スウィングするドラム、ベースはエレキと『82年のジャズ』を知るきっかけとしても良いのではないだろうか。現在、おそらく唯一であろう公式の映像が収録されたDVD『幻の男たち』も1984年の映像だったが、当時の浅川マキ、というのはマテリアルが残っている割に評価されていないように思う。全ディスコグラフィ、というか生き様、を通してすばらしい浅川マキというアーティストだが、中でもこの時期はロック・ファンにも取っ付きやすいのではないかと思う。お薦めだ。

通販はこちらから。

www.pignose.net

Hateblo Is A Minestrone

週のお題「芸術の秋」ということで書いてみる。とはいえ、秋だから何かをする、というのでもなく創作はしているし、そもそも僕が住んでいる地域では秋、というような気候はすぐに過ぎ去ってしまい、もう冬だ。あっという間に新年を迎える前に、書きかけの原稿、連載2本(片方は新、もう片方は再開)の準備をとっととしなければ。

海道COMITIA7に参加してきた。以下簡単に旅行記的なものを。

前日から札幌へ。運悪く友人がつかまらなかったため、ひとりでレコード店を回る。とはいえ、いまは棚にLPを増やせる余裕もあまりないし、取り回しの点からCDを買おうと思っていたのだが、いまはアナログ全盛であり、本当に文字通りの『レコード屋』ばかりでCDはおまけの棚、といった様子。いつかはCDも、いまのアナログのようになるのだろうか、そうだといいなと思いつつ、3枚ほど買い、4丁目のTSUTAYAでCDを30枚ほど借りた。今度は7インチでも探しに来ようかと思う。

当日。

後からサークル名の誤字に気づき赤面。ともあれ、友人や友人の友人を訪ねたり訪ねていただいたり、一般参加の方とのトークに花が咲いたりととても楽しいイベント参加となった。少しずつ北海道COMITIA内でのつながりも出来てきたし、続けてみるものだな、とつくづく思う。ありがとうございました。

イベント後は友人のM本君とお茶しながら音楽談義。最近すっかりハマっている札幌のオルタナ・シーンからアイドル、ヴィジュアル系などさまざまなジャンルに話が飛び、とても楽しい時間を過ごした。ダブってしまったCDを譲ってくれる、ということで、ゴス・ヴィジュアル系を中心にいろいろいただいた。もらうばかりでは申し訳ないので手元にあったクリームパンを渡す。いつも見かける度に買ってしまうスカパラの『FULL-TENSION BEATERS』を今度渡そうと決意する。先日三枚目の同アルバムが手元からうちのギターB氏に渡っていったばかりだが。

参加したイベント、旅行のなかでも特別に楽しいものになった。新刊に関しては通販やダウンロード販売も始まっているので、来られなかったという方もチェックしてみて欲しい。よろしくお願いします。

survivalsickness.booth.pm

日のアルバム。

Witchy Feelin'

Witchy Feelin'

 

Savoy Brown『Witchy Feelin'』

イギリスのバンドによる44枚目(おそらく)のアルバム。2017年発表。これは凄い。どう凄いかはまず、画像を見てもらえば一発でわかるのではないだろうか。結成50年を超える(ストーンズと同世代!)バンドがこのデス・メタルもかくやというジャケで2017年に新譜を出している。それだけでも僕としては尊敬してしまうのだが、サウンド面もなかなか。確かに、この壮絶なジャケに対して、音そのものは最早定番を過ぎて化石に近づきつつあるブルース・ロックなのだが、現代的な音像となるほど英国、というセンスは2017年の新譜として通用するし、何周もリバイバルを経た結果、『現代のブルース』としてクールなもの、に仕上がっているのではないだろうか。単純に、ロックのカッコ良さ、のスタンダードであろうし、半世紀を生きるロックの、ブルースの無冠の帝王が今なお存在感をもって新譜を出し、現役のバンドとして若手と渡り合っている。それが純粋にサウンドによるもの、とは言い切れないのかもしれないが、感動してしまった。お薦め。

www.youtube.com