虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

はてブロが明けたら

い。

子書籍でハヤカワSFがセールをしていたため、まとめ買いする。一時期ハマって少し読んだものの、いまはあまり読まなくなってしまったため、この機会に復帰したいな、と思う。とはいえ、一番最初に手を付けた『ハヤカワ文庫SF総解説2000』だけで満腹になってしまいそうであり、危ない。 

いでに長谷敏司『戦略拠点32098 楽園』の電子書籍版が安かったので買い直す。随分昔に読んだ頃は、長谷敏司がここまで取り沙汰される作家になるとは思わなかった。長いこと、幻の作品と化していたことだし。いまは『円環少女』の合本版もkindleでセールをしていることだし(500円!)『BEATLESS』アニメ化に向けて波が来ているようだ。趣深い。

日のCD。

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浅川マキ『スキャンダル 京大西部講堂1982』

日本の歌手による1982年のライブをCD化したもの。2011年発表。こんなCDが出ていたとは、そしていまでも手に入るとは知らなかった。一般的に「かもめ」、「夜が明けたら」といった初期のイメージが強いが(追悼の際、そればかりでうんざりしたくらい)80年台初頭のマキさんはノー・ウェイブなポスト・パンク色が強く、これもまた非常に格好良い。まずはアルバム『CAT NAP』でその完成度に触れてみてほしい、と思うのだが、今作はその収録手前にあたる公演を録音したもの。2枚組ではあるが47分程度という長さこそ少し驚くが(なぜ分けたのか)、ジャズにしても生々しい録音によって当時の浅川マキ、の壮絶さをとらえている。フリーキーなホーンやギターのトーン、スウィングするドラム、ベースはエレキと『82年のジャズ』を知るきっかけとしても良いのではないだろうか。現在、おそらく唯一であろう公式の映像が収録されたDVD『幻の男たち』も1984年の映像だったが、当時の浅川マキ、というのはマテリアルが残っている割に評価されていないように思う。全ディスコグラフィ、というか生き様、を通してすばらしい浅川マキというアーティストだが、中でもこの時期はロック・ファンにも取っ付きやすいのではないかと思う。お薦めだ。

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