虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

雨にはてブロ

涙。地元で最も信頼できる古書店『リサイクルブック』に依頼していた『JUSTA MAGAZINE』(東京スカパラダイスオーケストラが自主レーベルから出していた雑誌)2,3号が入荷したため、引き取る。

f:id:conspiracy:20160403195438j:plain

詳細、並びに当日の興奮に関してはtwilogを参照してほしい。まずはふろくの音源を聴いてみたのだが、本当に泣きそうになってしまった。スカパラは僕にとって特別なバンドだが、中でもこの辺りの時期(青木達之氏逝去~歌もの三部作手前ぐらいまで)は本当に思い入れが強い。

画『ジプシーのとき』を観る。生きるため神の目を盗んでさすらうことしかできない、まつろわぬ民の哀しみ。面白かったが、のちの『アンダーグラウンド』に較べるとただただかなしい映画だった。ここのところエミール・クストリッツァづいていて(知らなかったが、今年初めには都心でも特集があったらしい)『黒猫・白猫』やあまり評判のよくない『アリゾナ・ドリーム』なんかも観てみたいと思う。

日のCD。

sayhelloto.thebase.in

OSRUM / DOIMOI『split』

日本のロックバンド2組によるスプリット・シングル。2016年発表。90年代初期、『ロック』という名の下にグランジもエモもメタルも一緒くたにされた、日本ではあまり参照されてこなかった種の音楽を受け継いだ2バンドによる各1曲が収録されている。OSRUM「すでに帰りたい」(最高の曲名だと思う)はエモ、DOIMOI「アナセマ」はメタルがやや強いか、といったぐらいで、通して統一感があるのが不思議だ。いや、だからこその企画だとも言えるが。にしても、前述の時代、今振り返っても不思議というか、あまり顧みられることの無い時代のように思う。同時代、より少し戻るがマッドチェスターや同じ『オルタナ』の世代と言っていいブリット・ポップなどに比べ、グランジ、ポストハードコア/エモコア、グルーヴ・メタル(の萌芽)といった辺りは非常に掴みにくい。個人的には『グルーヴの再解釈と新たなヘヴィネスの交錯』がこの時期/ジャンルの魅力だと思っており、ヒップホップ以降(或いはファンク再評価後)メタル由来のダウンチューニング、もっと言ってしまえば初期Black Sabbathのヘヴィネスとグルーヴ感の再評価、というのが当時あったのではないかと推測している。話が逸れたが、今なおその魔法が解明されていない音楽性に挑む2組、渾身の楽曲ということで(DOIMOIはMixだけで半年かかったと発言している)他では聴けないような格好良さの種類を知ることができるシングルなのではないだろうか。amazonなど大手流通での取扱こそ無いが、上記リンクから通販も出来る。おすすめだ。

OSRUM/DOIMOI split 2CD