虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

ゾンビランドはてブロ

週のお題「冬の体調管理」ということで書いてみる。今冬はどうにもいまひとつ気分が乗らないというか、調子が上りきらない感がある。生活リズムも安定しない。新人賞の締め切りも近いことであるし、もう少し気合いを入れたいものだが。

しぶりにアニメを観ている。 途中まで視聴していた『邪神ちゃんドロップキック』と、『ゾンビランドサガ』をそれぞれ全話、『やがて君になる』を途中まで。どれもとにかく面白いが、特に『ゾンビランドサガ』は本当にやられた。完全に不意打ちで、僕にとって特別な作品になってしまった。上にあんなことを書いておいてなんだが、あまり腐ってもいられないな(ゾンビィだけに)、と思わされる作品だった。

日のCD。

HANADEN BLESS ALL (2nd)

HANADEN BLESS ALL (2nd)

花電車『HANADEN BLESS ALL』

日本のロックバンドによる、2枚組の2ndアルバム。1992年発表。ミュージック・マガジン企画『めかくしプレイ』でレーベル主のJOJO広重からこのアルバムについての言及があって、気になってずっと聴きたかったのだがようやく入手した。後に(ボアダムス人脈らしく)人力トランス化していくのだが、この頃はまだハードロックに類するものをやっている。とはいえこれが、ジャンク感を抜いたdiscotortionか、TG.Atlasの先祖か、という酩酊感そのもののヘヴィ・ロック。いかにもアングラ然とした姿で毒々しさを身にまとい、CD2枚にわたって長尺のノイズ・ロックを鳴らし叫び続ける様にはなんというか、薄ら寒くなるほどの情念を感じる。King CrimsonPink Floyd風のプログレッシヴ・スペーシー・サイケなアプローチなんかも乗りこなしつつ、念仏的なフロウが飛び出したりと日本ならではのロック、をこの時点で大成している。単純に「90年代の『SATORI』(Flower Travellin' Band)」ぐらいに言っても良いのではないかと思うし、とかくユニークな作品の多い日本のストーナー(風)・ハードロックの中でもとびきり『ヤバい』一作なのではないだろうか。お薦めだ。

 

日のCDその2。

ANNULAR MUSIC

ANNULAR MUSIC

DMBQ『ANNULAR MUSIC』

日本のバンドによるアルバム。2001年発表。というわけで花電車とセットで思い出したいバンドといえばDMBQ。『JINNI』を始めとして名盤、良盤が多く、(初期の特殊な作風を除き)クオリティに問題のないハードロック期だが、個人的な思い入れと構造の面白さから今作を挙げてみたいと思う。『Clockwise』、『Counterclockwise』と題されたインストを前後に配し、King Crimsonハード・ロック活用と思しき理性的かつ捻れたリフ・メイキングが炸裂する緊迫の32分。Flower Travellin' Band一派として括ることも出来るサウンドだとは思うが、ストーナーと呼ばれるジャンルが(それこそ花電車のように)スペーシーと結びつきやすく、広がっていく作品、バンドが多いのに対し、今作は特に、指向性の暴力、という単語が浮かぶユニークさがある。『I Know Your Sweet』や『Jinni』のように大曲が収録されている作品も面白いが、意外と今作から聴いてみるというのも面白いのではないだろうか。余談だが、「Magical Relation」の歌詞が羅針盤「がれきの空」に似ているのは何かあるのだろうか。ずっと気になっているのだが。