虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

HATEBLO RELAX

広Restにてtoilet Presents SUPER RELAXというライブを観てきた。計9バンドにDJも2人入って、メンツ、内容ともに帯広最大のフェス、と言って良い内容だったと思う(翌日にはメンツを変えて札幌でもやったのだが、そちらは未参加)。

開場から開演まではドリンクが安い、ということで調子に乗って飲む。開演前にして足元がふらつくというダメさに不安を覚えつつも、今回楽しみにしていたTHE SENSATIONSの物販へ。ヴォーカル氏がとても良い方でほっこりする。DJのおしゃれな音楽の中、知り合い連中に挨拶したりしつつ、開演。例によって以下は簡単な感想群。

THE WORLD PEACE。とてもまっすぐなエモ・バンドだった。eastern youthフラワーカンパニーズといった、(誤解を恐れないのなら)バンドで演奏するフォークソング、的なものを感じさせた。仕事の都合でライブができずにもどかしい思いをしていたらしく、感極まっていたものもあり、それがより演奏に説得力を与えていた、ように思う。

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REAL SHOCKS MATTER。久しぶりに観たら専任のギターを加え4人編成になっていた。今回観るまではこのまま大きく音楽性が変わることはないかと思っていたのだが、新加入のギタリストとの化学反応が期待できるというか、これから凄いことになりそうだという予感をさせる、良いステージングだった。

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NOT WONK。目当てのひとつというか、最近あまりにも騒がれているし周りも絶賛しかしないので、どれだけ凄いのか確かめてみたいというのがあった。結論から言うと、あまり伝わらなかったというか、面白くなりそうなところで終わってしまった。かなり人懐こい音を出す、懐の広いバンドだということはわかったので、もう一度観てみたいという気にはなった。

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THE FULL TEENZ。なんだこのバンド名、と思って期待していなかったのだが、思い切り裏切られてしまった。最高。笑顔で奏でられるグッド・メロディと甘酸っぱい歌詞にすっかり虜になってしまった。ソングライティングが素晴らしいのも勿論だし、ライブ・バンドとしても文句なしの勢いがあった。現在進行形のパワーポップとして、お薦めしたい注目のバンドだ。EPとアルバムのカセットを物販で購入。

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the hatch。相変わらず狂ったバンドだ。そこそこの数音楽を聴いているとそう気軽に変態だのなんだの言えなくなると思うのだが、このバンドに関しては文句なし。人類から半歩はみ出したようなカッコ良さに夢中になって観た。以前、KONCOSのTA-1氏が『北国の寒さに狂った電化マイルス』といったような表現をしていたのだが、この、言葉にしづらいバンドを表現するにあたりかなりいい表現だと思う。物販でダウンロードコード2曲入りのPHOTO ZINEを購入。

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A Quiet Evening。the hatchの後、という非常にやり辛そうな手番ながら、相変わらずの安定した演奏と突き抜けた歌心でかっ飛ばす、すばらしいアクトだった。MCも泣かせるものだったが、帯広が誇る、誇れるバンドだな、と思い胸が熱くなる。この日の最エモ、だろう。

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KONCOS。もっとなんというか、朗らかなバンドだという印象があったのだが、陽性が突き抜けて狂気になったようなパンク・バンドだった。曲のポップさ、『みんなのうた』ぶりに震える。後半ではTHE FULL TEENZのメンバーがサプライズでギターを弾いたり、The Zombiesのカバーをしたりという一幕もありつつ、ハイテンションにかっ飛ばして終了。楽しかったのだが、長丁場で少しばかりグロッキーに。

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THE SENSATIONS。バンドとしてだけではなく、人脈、レーベル(I HATE SMOKE RECORDS)としても重要な存在だ。音楽的には、Hi-STANDARDRANCID化したような、SKAやロカビリーの要素の強いメロディック・パンク。あまりのノセ上手ぶりに、くたくたになるまで踊らされてしまった。MCでは「飯屋で例えると、チェーン店なんてひとつもない、化学調味料を使ってるような店もひとつもない、食べログにも載ってない、でもみんなウマい」といったようなことを言っており、周辺、独特のシーンについて面白い言及だなと納得。

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toilet。やはりなんだかんだで何度も観ているのだが、観る度に面白くなっていく、いいバンドだ。予測不能ぶりには拍車がかかり、どんどんポップさだけは増していく不思議さがこのバンドの魅力だろう。時間が押しているからか少しばかりシンプルなステージングではあったが、楽しかった。

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途中、DJが悪ノリして酔客とともにJ-POPのスタンダードを合唱しだしたり、そういったところも含め、最初から最後まで本当に楽しいイベントだった。出演者の全員にお礼を言って回りたいぐらいだ。翌日の札幌にも行けた人が本当に羨ましいし、そちらも最高だったのだろう。地元帯広が誇る、最高のフェス、だった。今から次回が楽しみだ。