虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

はてブロの忘れ方

稿。今月10日締め切りの太宰治賞に送るべくどうにか11月中に書き上げたい、と思っていたのだがぎりぎり30日に書き終えた。『インテレクチュアル・スラッシュ』という、アイドルと暴力性についての原稿用紙50枚程度の作品。MEGADETHは特に関係ない。何人か友人にも読んでみてもらいたいが、さて。

画『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』を観る。タイトル通りの作品。すっかり感動してしまった。決して明るくないものを抱えたひと達が、変わろうとあがいた記録。僕も、あの頃本気で変わりたいと願い行動していたなら、今とはまた違った未来があったのだろうか、などと感情移入しながら観ていたら「君の名は希望」が流れてきて号泣してしまった。本当に良い映画だし、乃木坂推しの友人の言葉がやっと心から理解できた気がする。

記に関連して、アイドルについて書きたいと思う。ログを漁ってみても良いのだが、だいたい一年ほど前だ。『インテレクチュアル・スラッシュ』のアイデアを思いつき、きちんと資料にあたらなければと思い、AKB48のドキュメンタリー映画をまとめ観した。もともとAKBオタだった妹にそのことを話すと、『マジすか学園』が面白いからとシーズン2までのDVD-BOXを貸され、一気観。すると坂道を転がるようにハマっていき、SKE48(センター役を演じていたじゅりなにヤラれてしまった)や欅坂46(ちょうど「サイレントマジョリティー」が話題になり始めた頃でもあった)といった辺りに深入りしていくことになる。気付いたら毎週『乃木坂工事中』、『AKB48SHOW!!』は録画視聴しているし、歌番組をこまめにチェックするようになった。地理的な問題で『会いに行け』てはいないのだが、時間の問題のような気がする。こうして振り返ると、一年でずいぶん深みにハマったな、という気がするが、幸せなので問題はない。当初の目標通り小説も書けたことであるし。

Kindle Unlimitedを試用してみる。とりあえず、驚くほど検索性が低く目当ての本を見つけづらいのが気になった。百合姫コミックスだとか二次元ドリーム系がけっこうあるので、それらを消費するのに月980円が適切かどうか、という感じだ。

画してあった『細野晴臣 A Night in Chinatown 1976-2016』を観る。相変わらず細野さんというひとはつかめないな、という思い。音楽的には心からのグッド・ミュージックがいくつかのジャンルをまたいで展開されるもので、非常に充実してはいたのだが。あらためて、星野源はサイドマンとしてそこまで嫌いなわけではないのだが、ということを考えたりした。

日のアルバム。

おはよう

おはよう

 

曽我部恵一ランデヴーバンド『おはよう』

日本のバンドによる1stアルバム。2007年発表。細野晴臣つながり、というにはあまりに乱暴かつ焦点の定まっていない括りではあると思うのだが、いややはりサニーデイ以降の日本語(フォーク・)ロック再評価ということをきちんと踏まえつつ最近買ったら最高だったので。そもそもサニーデイがけっこう好きなのだが(ベストは『24時』だろうか)曽我部恵一BANDが致命的に合わず、こちらも敬遠していた。しかし今作にはグッときた。艶やかなサックスとピアノの音色が特徴的な、メロウネスの塊みたいなグッド・ミュージック。フォーキーであったり、サイケデリックであったり、やはりロックであったりするものの、あくまで大人の音楽(この場合の『大人』は『おとなのふりかけ』ぐらいの意味かもしれないが)としてただ耳を蕩かせる。曽我部恵一にはこういった方向の作品を求めているので、また是非ともこの名義でアルバムを作ってもらいたいが、そろそろ10年が経つのかという思いでなかなか複雑だ。

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サニーデイ時代の楽曲でアルバムには未収録だが、このアレンジ、かなり好きなので音源化してくれないだろうかと願いつつ。