虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

はてブロローカルサイキック

海道COMITIA4、無事終了。ありがとうございました。新刊通販(物理、電子書籍ともに)についてはBOOTHで受けているので、遠方、当日用事があった方などはこちらを参照していただけると幸いだ。物理書籍版の特典もそのまま付く。

survivalsickness.booth.pm

いうわけで、日帰りで札幌へ。概ね電車移動+サークルスペースに張り付いていたが、唯一目を付けていたzabadakトリビュート・アンソロジー『THERE'S A VISION』(参考リンク)は買うことができたし、自主アフターとして音楽創庫タナカとタワレコへ赴き、売り上げの2倍ぐらいCDを買い込んだ。ほとんど買い付けのようになってきたが、売る気は特にない(せどれるようなものがあるでなし)。

井珠理奈総選挙3位。ひとまずめでたい。結果にはいろいろと思うところがあったし、そもそもアイドルについての思うところが溜まってきているので小説にして新人賞に応募する予定だ。

たもエロ漫画の話。由雅なおは作品を一気買いする。『KILL ZONE(上、下)』で心の底からツボってしまい、過去作品ですぐ手に入るものから揃えていった。わりと時代を感じる絵柄だとは思うのだが、もともとそういう絵柄が好きだというのと、そのままで上手くなっているのが良いと思った次第。

日のCD。

ススト(期間生産限定盤)

ススト(期間生産限定盤)

 

菊地雅章『ススト+2』

日本の鍵盤奏者による1981年作品に、ボーナス・トラックとして当時のシングルを加えたもの。いまさら僕が何かを語るのは難しい、歴史的名盤だが、改めて聴き返しても驚異的なアルバムだ。よくdCprGにカバーされた、ということばかりが取りざたされるが、そもそも今作について菊地雅章が「今度のレコーディングは僕としては新しいと思うし、トリップできたし、マイルスよりも少し先を行っているという自負があります」(解説の引用より)と発言しており、そういった今作をトリビュートしたバンドがdCprGだという言い方もできるため、なかなかこの2つの名前を出さずに紹介するのは難しいかもしれない(菊地成孔dCprGのことを「ライブで『ススト』をプレイするために結成したバンド」とまで言ったこともある)。今回『Crossover & Fusion 1000』という企画で復刻されたとおり、根っこにあるのは81年という時代のフュージョン的なもの。ファンキー、というよりもファンクそのものであり、レゲエやダブを感じさせるサウンドはまさに、だろう。しかしそういった中でも今作は圧倒的であり、孤高だ。まさに『マイルスの少し先を行っている』入り組んだ構造は解体されることを拒み、今なお魅力的な謎を振りまき続けている。それにしても、もともとアナログで所持しているのだが、上記の通りボーナス・トラック付きということでつられて買ってしまった。そもそも、「Gumbo」と「Circle/Line」をシングルにしよう、という当時のノリが今振り返ってみると不思議そのものなわけだが、さらに「Gumbo」の方はタイヤのCMとして使われていたというのだから面白い。ともあれ、『dCprGの元ネタ』や『マイルスのその先』という認識で間違いは無いのだが、そういった、他アーティストを介在して紹介するまでもなく(タイトル通りの、とも言えるだろうか)『脅威』そのものとして存在している今作は、単純に『すごい音楽が聴きたい』という願望に応えてくれるものだろう。お薦めしたい。