はてブロ THE ¥5
ちょっと気を抜くとこうして一月とか放置してしまうのでよくない。
お題「卒業」ということで書いてみる。長谷川きよしか斉藤由貴か。ガガガSPの曲も好きだった。
3/16に行われた『toilet presents SUPER RELAX 19』というライブ企画に行ってきた。以下簡単にレポートなど。
今回は出演者も4バンドといつもより少なめであり、開演から転換までキムさん(toilet)によるごきげんなDJプレイもあり、ゆったり楽しめるイベントだったと思う。本当に、ナイスオーガナイズ。としか言えない。帯広のような田舎に居ながらにしてこういった場が楽しめる贅沢。本当に感謝。
一番手、DON KARNAGE。なんだかんだで観るのは三度目くらいになるが、その度カッコ良く進化していて驚かされる。ポスト・ハードコア・バンドなのだが、極悪な刻みはBotchやConverge、Refusedなどを思わせて好み。弦楽器隊が三人ともヴォーカルを取れるというのも強みで、ただいかついというだけに終わらないエモーショナルがとにかくいいな、と改めて感じた。
二番手はTwo layers of paint。AllとDESCENDENTSを敬愛するシンプルなメロディック・パンク。3ピースのシンプルかつ確かな技量と多彩なアイディアで、ひたすらに『楽しませる』ためのバンドというか、僕も気付いたら頭を空にして踊っていた。この時点で相当ハッピーな空間になっていた、と思う。
三番手は今回の目当て、the hatch。アルバムが発売されてから初、しかも今回はエレクトリック・ピアノを持ち込んでのセットということでどうなるのか期待しながら観たのだが、今回も想像を超えてきた。シンプルに言ってしまうならば『ストップ・アンド・ゴー』だった以前のカッコよさと比べ『押し引き』になった、感じだろうか。全体的にテンポをぐっと落とし、ヒップホップやジャズといった今様のグルーヴをバンドの根幹であるハードコアと違和感なく溶け込ませてしまった異形のポップ。最後に4ビートのジャズ(これがまたガチに巧い)から加速して終わる展開が無茶苦茶カッコ良かった。何度でも観たいし早く次の音源が欲しい、と思う次第だ。宇宙一カッコいいバンド、という認識は変わらなかった。
トリは今回の企画を主催したtoilet。もう何度も観ているのだが、昨年の5月、札幌の161倉庫で観たときが本当にカッコ良く(そういえばあの時もトリだった)、今回もその流れというか、元々いいバンドではあったけれどもどんどん進化しているなと感じた。ギターのキムさんからQ AND NO Uの3rdが好きだ、という話を以前聴いていて、確かにディスコ・パンク的な、当時のDISCHORDが香るのだが、そこはやはり集合体としてのバンドというか、様々な要素が溶け込んでおり、特に80'sあたりの日本のパンクを感じさせるヴォーカルが本当にパワフルで、しなやかなバンド・アンサンブルと相まって問答無用の説得力を感じさせる。これからアルバムの制作に入るそうで、楽しみだ。
本当に、繰り返しになるが、楽しすぎた。こういう最高な夜は何度もあるものではない、と思っていたが、意外とこういう、ローカルのシーンで何度も味わえてしまえたりするので、ぜひこのエントリを読んでいる人も一度、近所のシーンを調べてみると面白い、かもしれない。いま、ローカルのビートほど面白いものはない。
はてブロの雨が降る
34歳になった。今年もよろしくお願いします。最近の思うところについてはまた、改めてnoteにでも書きたいと思う。
今週のお題「雪」ということで書いてみる。もう降らんでくれ。
お題「わたしとバレンタインデー」ということで書いてみる。明治『ザ・チョコレート』の新味『ジャスミンティー』が思いの外に良かった。今一番信頼できるブランド、のような気がする。そういえば今年は一度も『ラミー』や『バッカス』を食べていない。
久しぶりに会った友人に勧められるままに『アズールレーン』を始めた。ロイヤルのメイドが可愛くて気になるな、と思っていたらペン姉さんにすっ転んだ。 ソシャゲはこういうことがあるから侮れない。そして楽しい。
デスクトップPCを新しく購入した。主にゲーミング用途なのだが、そもそも6年ほど使い込んできたPCがスペック的に物足りなくなってきた、というのもある。ついでにデスクやチェア、クッションなども一新し、すっかり新環境といった感じだ。あとは設置箇所の関係で回線に工事が必要なため、もうしばらくWi-Fiの微弱な電波でネット環境を耐えなければならない。動画再生などに支障が出るレベルであり、もどかしい。
今日のアルバム。
- アーティスト: cinema staff
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2017/05/17
- メディア: CD
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cinema staff『熱源』
日本のバンドによる6枚目のアルバム。2017年発表。正直に言ってしまうと、9mmの弟分、という印象(それもどちらかというと悪い意味での)しかなく、どうにもぱっとしないな、と思っていた時期が長かったのだが、昨年五月の札幌吉村会で観たライブがあまりに格好良く、一気にファンになってしまった。音源の方は疾走感と熱さ(ブッチャーズのカバーなどを含んでいたからかもしれないが)で魅せたライブとはまた違い、人懐こさを失わないままシンプルに、鋭さを増していく言葉と、豊富なアイデアをあくまでポップに聴かせるギターロック。パッと聴いただけで凄い、という感じではなく(少なくとも僕にとって)、高い演奏力を見せつけずに曲の良さで勝負している。ジェントルで甘口のヴォーカルにこそキャッチーさはあるものの、あまり派手にすごいバンドの名盤、という感じはなく、しかししみじみいいバンドだな、と気づけたのは本当に良かったと思う。お薦めだ。
ゾンビランドはてブロ
今週のお題「冬の体調管理」ということで書いてみる。今冬はどうにもいまひとつ気分が乗らないというか、調子が上りきらない感がある。生活リズムも安定しない。新人賞の締め切りも近いことであるし、もう少し気合いを入れたいものだが。
久しぶりにアニメを観ている。 途中まで視聴していた『邪神ちゃんドロップキック』と、『ゾンビランドサガ』をそれぞれ全話、『やがて君になる』を途中まで。どれもとにかく面白いが、特に『ゾンビランドサガ』は本当にやられた。完全に不意打ちで、僕にとって特別な作品になってしまった。上にあんなことを書いておいてなんだが、あまり腐ってもいられないな(ゾンビィだけに)、と思わされる作品だった。
今日のCD。
- アーティスト: 花電車
- 出版社/メーカー: アルケミーレコード
- 発売日: 2014/08/30
- メディア: CD
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花電車『HANADEN BLESS ALL』
日本のロックバンドによる、2枚組の2ndアルバム。1992年発表。ミュージック・マガジン企画『めかくしプレイ』でレーベル主のJOJO広重からこのアルバムについての言及があって、気になってずっと聴きたかったのだがようやく入手した。後に(ボアダムス人脈らしく)人力トランス化していくのだが、この頃はまだハードロックに類するものをやっている。とはいえこれが、ジャンク感を抜いたdiscotortionか、TG.Atlasの先祖か、という酩酊感そのもののヘヴィ・ロック。いかにもアングラ然とした姿で毒々しさを身にまとい、CD2枚にわたって長尺のノイズ・ロックを鳴らし叫び続ける様にはなんというか、薄ら寒くなるほどの情念を感じる。King CrimsonやPink Floyd風のプログレッシヴ・スペーシー・サイケなアプローチなんかも乗りこなしつつ、念仏的なフロウが飛び出したりと日本ならではのロック、をこの時点で大成している。単純に「90年代の『SATORI』(Flower Travellin' Band)」ぐらいに言っても良いのではないかと思うし、とかくユニークな作品の多い日本のストーナー(風)・ハードロックの中でもとびきり『ヤバい』一作なのではないだろうか。お薦めだ。
今日のCDその2。
- アーティスト: DMBQ,増子真二
- 出版社/メーカー: クアトロ
- 発売日: 2001/03/17
- メディア: CD
- クリック: 2回
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DMBQ『ANNULAR MUSIC』
日本のバンドによるアルバム。2001年発表。というわけで花電車とセットで思い出したいバンドといえばDMBQ。『JINNI』を始めとして名盤、良盤が多く、(初期の特殊な作風を除き)クオリティに問題のないハードロック期だが、個人的な思い入れと構造の面白さから今作を挙げてみたいと思う。『Clockwise』、『Counterclockwise』と題されたインストを前後に配し、King Crimsonのハード・ロック活用と思しき理性的かつ捻れたリフ・メイキングが炸裂する緊迫の32分。Flower Travellin' Band一派として括ることも出来るサウンドだとは思うが、ストーナーと呼ばれるジャンルが(それこそ花電車のように)スペーシーと結びつきやすく、広がっていく作品、バンドが多いのに対し、今作は特に、指向性の暴力、という単語が浮かぶユニークさがある。『I Know Your Sweet』や『Jinni』のように大曲が収録されている作品も面白いが、意外と今作から聴いてみるというのも面白いのではないだろうか。余談だが、「Magical Relation」の歌詞が羅針盤「がれきの空」に似ているのは何かあるのだろうか。ずっと気になっているのだが。
はてブロ・コムラード
ふと思い立ち、カクヨムを更新した。
短編賞に応募するための未発表作品と、電子小冊子にまとめていた試し読みを公開した。少しでも多くの方の目に触れ、また気に入ってもらえると嬉しい。よろしくお願いします。
ボードゲーム新年会、に興じてきた。
今日はカタノアのボードゲーム新年会にお邪魔してきましたよ。カレーを食べつつひたすらゲーム!初めてやった『枯山水』も『アズール』も難しかったー。 pic.twitter.com/V4PIlyY39p
— クローカ (@chrorograph) January 5, 2019
昼食にはメンバーの手作りカレーも振る舞われつつ(インドカレーとタイカレーの2種!)、ドイツのハリボーという破壊力抜群の差し入れもあり、カナイセイジの新作『The Last Brave』はちょっと残念な感じだったが、とにかく色々と楽しい尽くしの一日だった。久しぶりに新年会らしいイベントに出た、ような気もする。
今日のアルバム。
Gallon Drunk『Tonite the Singles Bar』
英国のバンドによる7インチ・シングルの楽曲をまとめた編集盤。1991年発表。本当に申し訳ないと前置きしておくのだけれども、今回は固有名詞がとにかく多い。気になったら各自その名前で検索して探していただければと思う。いまは↓のようにサブスクリプションも盛んなことであるし。というわけで新年早々、最高のバンドに出会ってしまった。フロントマンがギターとオルガン、ブルースハープを使い分けるヴォーカリストで、ラフながら存在感があるリズム隊、そして専任のマラカス(!)。しかし音楽性はHappy Mondaysのようなバンドとは違い、The (International) Noise Conspiracyがだらしなくなったような、それってつまり元ネタの一つであるところのThe Make-Up(ex-The Nation of Ulysses)や、Kの総本山Dub Narcotic Studioかと思わせるような酩酊スウィンギン・パンク。TOUCH & GOに点在するThe Delta 72やMan or Astro-man?といったレトロ・ガレージ系とも繋がり、Morphineのようなイキっぱなしのサイケ感も。Jon Spencer Blues Explosionに代表される、90'sオルタナ・ガレージ・ブルーズへの回帰ムードが好きな人はもちろん、もっと荒っぽいモッズはいないのか、と探しているような人も、いや普通にThe Sonicsみたいなオリジナル・ガレージ愛してます、なんて人にも広く広く薦められる、良いバンドだ。たぶんチバ(・ユウスケ)なんかも好きそう。まだ(おそらく)現役だが、近年のリリースを見るに自主制作CD-Rで明らかに資金難ぽいのが残念だ。頑張って欲しい。
今日のCD。
突然段ボール『突然段ボロイド』
日本のバンドによる、ヴォーカロイドを使用した2013年のアルバム。↑があまりにも最高だったので同ジャンルではなく、ちょっと変わったアルバムを。当時、『初音階段』(キング・オブ・ノイズ、非常階段が初音ミクを使用したことで話題となったアルバム)辺りからちょっとしたブームになる、80年代サブカル系ニュー・ウェーブ・アーティストと初音ミクを掛けあわせてみたシリーズ(現代の初音ミクは80年代のYMOがどうだこうだというアレだ)の中でも、かなり完成度が高いのがこれだ。要は突然段ボールの新譜でボカロが歌っているというか、突然段ボールPによるボカロ曲というか、どっちにしろ非常に親和性の高いものだ(さすがに調声は本人たちではないようだが)。当たり前かもしれないが、所謂『ボカロ曲』的なものに対する擦り寄りは一切なく、かといってボカロの声だけが変に浮いているということもない。シンプルに、『突然段ボール feat. ヴォーカロイド 2013年の新譜』としてまとまっており、これはなかなかに凄いことだ。単純に音楽性も凄く、そのナンセンスのようでいて鋭く刺してくる歌詞(これがまた平坦なボカロの声色によく合う)なんかはまさに『怖かった頃のパンク』そのものだと思うのだが、ポスト・パンクやノー・ウェーヴ、レコメンからナゴムまで頭をよぎっていく中で、ひねりを入れたPOLYSICSのようでもあったりして意外なポップ・センスがまた怖い。ラストの唐突な「O' Caroline」(Matching Mole)のカヴァに戦慄。ボーナストラックにしても意味がわからない。ボカロ側で言えばきくお氏の世界観、に少し近いかもしれない。『歌ってみた』いボカロ・ファンが好きな楽曲かはともかく、取り扱い注意の劇物としてここまでやりきったアルバムはそうないだろう。と前置きしつつ、面白いのでお薦め。
ゆけゆけ!!はてブロメーカーズ
更新しようとしたところでインフルエンザに罹り、ダウン。ようやく復帰したが、今年最後の更新になりそうなので特大号(当社比)でお送りしようと思う。
遅くなりましたが、北海道COMITIA9、ありがとうございました。通販、BASE/BOOTHともに用意があるのでよろしくお願いします。
口寂しさを紛らわせるためにVAPEというものを始めてみた。完全に『たばこごっこ』なのだが、ニコチン/タールともに0ということで喫煙習慣のない人間にはありがたい。いまのところ『面白いおもちゃ』状態なので、健康面で実際にどうというのはわからないが、楽しい。
月例のボードゲーム会に行ってがっつりと遊んできた。『ノイ』、『ゴッズ・ギャンビット』といった前回も遊んだものから、『サマルカンド』や『光合成』といった箱もので軽めのゲーム、『横暴編集長』のような大喜利ものまで色々。『クアルト』で勝てたのが嬉しかった。これからも顔を出して遊んでいきたい。
メルカリで出品する側に回ってみた。なるほどフリマアプリ、といった感じで楽しい。CDばかりいろいろと出品しているので、良かったら見てみてほしい。意外な掘り出し物がある、と思う。
平坂読『妹さえいればいい。(11)』を特装版の特典であるボードゲーム『妹が多すぎる。』につられて購入。もとは『シンデレラが多すぎる』というゲームで、名前だけは聞いたことがあったのだが、まさかこういうきっかけでプレイすることになるとは。というか、この作品自体が相当ボードゲームフリークな作品らしく、原作では僕が最も愛するカードゲームの一つ『ワンス・アポン・ア・タイム』も頻出するようで俄然気になってきた。
今日のCD。
木箱『Orb』
日本のエレクトロニカ・ユニットによる6枚目のアルバム。2018年発表。まさに待望の、としか言いようがない。音楽性はざっくり言ってそのまま『(ポスト・)エレクトロニカなJ-POP』だ。しかしそんなシンプルな音楽性の中に、たとえばEDMの圧を感じさせずポップスに溶かしこむだとか、今回のテーマである宇宙的な広がりを感じさせる空間の音作りだとか、ベテランにしか出来ない技巧の数々が光っている。とにかくただ良い曲を良いアレンジで、という精神性はサカナクションのようでもある(実際にメンバーが札幌時代のサカナクションの録音に関わっていたりする)し、ヴォーカル・ラインは『AIR』や『CLANNAD』といった麻枝准の関連作品、もう少し言うとLiaやeufoniusなんかが好きな人にストライクなはずで、アニメ/ゲームの主題歌を中心に活動していたらまったく違った道があったような気がする(良し悪しの話ではなく)。以前、拙作『おわらない、』でトリビュートを捧げたこともあり、是非とももっと多くの人に聴いてもらいたいアルバム/アーティストだ。ライブも面白いので、近くで見かけた際には行ってみると良いのではないかと思う。
今日のCDその2。
zArAme『1』
日本のバンドによる初のフル・アルバム。2018年発表。こちらも待望の、というか、2018年のロックにとって大きな事件だったことは間違いない。これまでの音源をまとめた編集盤『11』に続き、ライブ会場限定CD『COLD e.p.』(限定盤ではあるが、全曲が今作に再録されている)を経てリリースされた今作はとにかく、『うるさいロックの決定版』としか言いようがない。歪んだギターとともに吐き出す言葉でしか表現できない、けれどどんな音よりも耳の奥を貫くような鋭い『うた』の数々。バンドとして、『オリジナル・アルバム』を作った、という意志が感じられる大きなうねりとしてのアルバム。スタンダードな4ピース・バンドから生まれる音にしてはとんでもなくスケールの大きな作品であり、繰り返しになるが『うるさいロック』が好きなら避けて通れないと思う。歴史的名盤になることが約束されたアルバム、だろう。
今日のアルバム。
DMBQ『KEEENLY』
日本のバンドによる13年ぶりのアルバム。2018年発表。これまでのアルバムでは一応『ハードロックのデカいやつ』をやっていたDMBQが、今作では一気にスラッジ化。というか、単純に『轟音のうねり』と化しており(増子真二曰く『スーパー・ロック・ミュージック』)、それでいて単なる実験ノイズには堕していない、見事な作品だと思う。美しくうねってみせる轟音はシューゲイザー好きにもアピールするような、どこか耽美ささえ感じさせるし、Sunn O)))などのファンにも届くのではないかと思う。スピーカーと居住環境の許すその一歩先まで音量を上げて爆音で聴きたい、まさに『ロックを超えたロック・アルバム』。今年一の問題作であり、名盤。サブスクリプション、アナログ、ないしリンク先の海外版デジタル配信だと2曲ボーナストラックが収録されており、そちらをお薦め。
今日のアルバムその2。
LOOKING FOR THE MAGIC(初回限定盤)(DVD付)
- アーティスト: GLIM SPANKY
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2018/11/21
- メディア: CD
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GLIM SPANKY『LOOKING FOR THE MAGIC』
日本の音楽ユニットによる4枚目のフル・アルバム。2018年発表。いや、びっくりした。これまでも決して嫌いなアーティストではなかったのだが、今ひとつ決め手に欠けるというか、本人たちのロック・スター志向に対して音楽が追いついていないように感じたのだが、今作は文句なしというか、問答無用の説得力を感じた。The Killsあたりからの影響であろうビッグなリズム感とファズの音色、US録音によってより確かに身につけた現代のサイケ感、引き続いて巧みな、隙間を上手く演出した空間など、(本人たちの言葉通り)『海外に通用する日本のロック』として最初の完成をみた、と言えるだろう。あがた森魚やユーミンが絶賛するのも頷けるクオリティであり、たとえばオワリカラの目指していた『(日本の)クーラ・シェイカーになりたい』という言葉を叶えた上で2018年の最新型にアップデートしてしまったという感もある。文句無しで邦ロックの表舞台はこの二人の完勝、だろう。
はてブロ・コンテンポラネオ
引き続き新刊の告知。黒岡衛星公式ブログ『クロノグラフになれなくて』にも告知エントリを用意した。
12/2(日)、ホテルライフォート札幌。よろしくお願いします。
今週のお題「読書の秋」ということで書いてみる。次、執筆する予定の作品の参考にと神坂一『O・P・ハンター』を読む。表題作の見事さはこの2018年にあってますます唯一無二となっているように思う。きちんと再評価されるべき。
お題「紅葉」ということで書いてみる。確か配信で観たライブの、日比谷カタンが演っていた『連合赤軍の残党カップルが京都で紅葉を見上げながら決意を新たにするさだまさしの新曲』という曲、並びにMCが頭から離れない。日比谷カタン、一度生で観てみたい。
相変わらず、Spotifyでプレイリストを編む日々が続いている。
音楽オタクの常として、こういったプレイリスト公開ものには目がないのだが、特にこの2つはよく出来ているのではないかという自惚れがあるため、是非聴いてみて欲しい。
『こういうプレイリストを作ったのでオススメしたい!』という方もお待ちしています。
pixiv BOOTHで行われているWEB同人音楽即売会『APOLLO 09』に一般参加してみる。あまり同人音楽には馴染みがなく、好みのジャンルとも若干ずれる界隈なのだが、たまに面白い作品があり、眺めて気になったジャケットを試聴しているだけでも楽しい。こういう文化が音楽以外でも根付いたらいいのにな、と思いつついくつか買う。やはり同人音楽はミニマルテクノ系が良い。
今日のアルバム。
Prhyzmica『convergence』
日本のアーティストによる、おそらく8枚目のアルバム。2013年発表。というわけでAPOLLOで出会った一枚を。あくまでDTMであることをプラスに強調しつつ、民族音楽風からアキシブ系(死語……)ポップスまで幅広く手掛けるアーティストの、ミニマルに拘った作品集。アンビエント/グリッチ/ポスト・クラシカル……といった要素をアブストラクトに繋ぎながらゆっくりと聴かせる。宅録感を逆手に取ったような、独特の温かみある音色もよいし、何より作曲として優れている、ように思う。たとえば、「変拍子とかよくわからないけどMaison book girlはバック・トラックも可愛くて好き」という人が居たらストライクなのではないだろうか。今回一番の収穫。お薦め。