虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

ゆけゆけ!!はてブロメーカーズ

新しようとしたところでインフルエンザに罹り、ダウン。ようやく復帰したが、今年最後の更新になりそうなので特大号(当社比)でお送りしようと思う。

くなりましたが、北海道COMITIA9、ありがとうございました。通販、BASE/BOOTHともに用意があるのでよろしくお願いします。

chrorograph.thebase.in

survivalsickness.booth.pm

寂しさを紛らわせるためにVAPEというものを始めてみた。完全に『たばこごっこ』なのだが、ニコチン/タールともに0ということで喫煙習慣のない人間にはありがたい。いまのところ『面白いおもちゃ』状態なので、健康面で実際にどうというのはわからないが、楽しい。

例のボードゲーム会に行ってがっつりと遊んできた。『ノイ』、『ゴッズ・ギャンビット』といった前回も遊んだものから、『サマルカンド』や『光合成』といった箱もので軽めのゲーム、『横暴編集長』のような大喜利ものまで色々。『クアルト』で勝てたのが嬉しかった。これからも顔を出して遊んでいきたい。

ルカリで出品する側に回ってみた。なるほどフリマアプリ、といった感じで楽しい。CDばかりいろいろと出品しているので、良かったら見てみてほしい。意外な掘り出し物がある、と思う。

坂読『妹さえいればいい。(11)』を特装版の特典であるボードゲーム『妹が多すぎる。』につられて購入。もとは『シンデレラが多すぎる』というゲームで、名前だけは聞いたことがあったのだが、まさかこういうきっかけでプレイすることになるとは。というか、この作品自体が相当ボードゲームフリークな作品らしく、原作では僕が最も愛するカードゲームの一つ『ワンス・アポン・ア・タイム』も頻出するようで俄然気になってきた。

日のCD。

Orb

Orb

 

木箱『Orb』

日本のエレクトロニカ・ユニットによる6枚目のアルバム。2018年発表。まさに待望の、としか言いようがない。音楽性はざっくり言ってそのまま『(ポスト・)エレクトロニカなJ-POP』だ。しかしそんなシンプルな音楽性の中に、たとえばEDMの圧を感じさせずポップスに溶かしこむだとか、今回のテーマである宇宙的な広がりを感じさせる空間の音作りだとか、ベテランにしか出来ない技巧の数々が光っている。とにかくただ良い曲を良いアレンジで、という精神性はサカナクションのようでもある(実際にメンバーが札幌時代のサカナクションの録音に関わっていたりする)し、ヴォーカル・ラインは『AIR』や『CLANNAD』といった麻枝准の関連作品、もう少し言うとLiaeufoniusなんかが好きな人にストライクなはずで、アニメ/ゲームの主題歌を中心に活動していたらまったく違った道があったような気がする(良し悪しの話ではなく)。以前、拙作『おわらない、』でトリビュートを捧げたこともあり、是非とももっと多くの人に聴いてもらいたいアルバム/アーティストだ。ライブも面白いので、近くで見かけた際には行ってみると良いのではないかと思う。

 

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日のCDその2。

1

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zArAme『1』

日本のバンドによる初のフル・アルバム。2018年発表。こちらも待望の、というか、2018年のロックにとって大きな事件だったことは間違いない。これまでの音源をまとめた編集盤『11』に続き、ライブ会場限定CD『COLD e.p.』(限定盤ではあるが、全曲が今作に再録されている)を経てリリースされた今作はとにかく、『うるさいロックの決定版』としか言いようがない。歪んだギターとともに吐き出す言葉でしか表現できない、けれどどんな音よりも耳の奥を貫くような鋭い『うた』の数々。バンドとして、『オリジナル・アルバム』を作った、という意志が感じられる大きなうねりとしてのアルバム。スタンダードな4ピース・バンドから生まれる音にしてはとんでもなくスケールの大きな作品であり、繰り返しになるが『うるさいロック』が好きなら避けて通れないと思う。歴史的名盤になることが約束されたアルバム、だろう。

 

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日のアルバム。

DMBQ『KEEENLY』

日本のバンドによる13年ぶりのアルバム。2018年発表。これまでのアルバムでは一応『ハードロックのデカいやつ』をやっていたDMBQが、今作では一気にスラッジ化。というか、単純に『轟音のうねり』と化しており(増子真二曰く『スーパー・ロック・ミュージック』)、それでいて単なる実験ノイズには堕していない、見事な作品だと思う。美しくうねってみせる轟音はシューゲイザー好きにもアピールするような、どこか耽美ささえ感じさせるし、Sunn O)))などのファンにも届くのではないかと思う。スピーカーと居住環境の許すその一歩先まで音量を上げて爆音で聴きたい、まさに『ロックを超えたロック・アルバム』。今年一の問題作であり、名盤。サブスクリプション、アナログ、ないしリンク先の海外版デジタル配信だと2曲ボーナストラックが収録されており、そちらをお薦め。

 

日のアルバムその2。

LOOKING FOR THE MAGIC(初回限定盤)(DVD付)

LOOKING FOR THE MAGIC(初回限定盤)(DVD付)

 

GLIM SPANKY『LOOKING FOR THE MAGIC』

日本の音楽ユニットによる4枚目のフル・アルバム。2018年発表。いや、びっくりした。これまでも決して嫌いなアーティストではなかったのだが、今ひとつ決め手に欠けるというか、本人たちのロック・スター志向に対して音楽が追いついていないように感じたのだが、今作は文句なしというか、問答無用の説得力を感じた。The Killsあたりからの影響であろうビッグなリズム感とファズの音色、US録音によってより確かに身につけた現代のサイケ感、引き続いて巧みな、隙間を上手く演出した空間など、(本人たちの言葉通り)『海外に通用する日本のロック』として最初の完成をみた、と言えるだろう。あがた森魚ユーミンが絶賛するのも頷けるクオリティであり、たとえばオワリカラの目指していた『(日本の)クーラ・シェイカーになりたい』という言葉を叶えた上で2018年の最新型にアップデートしてしまったという感もある。文句無しで邦ロックの表舞台はこの二人の完勝、だろう。

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