虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

Hatebloable Heart

週のお題「わたしのモチベーションを上げるもの」ということで書いてみる。CDのワゴンセールだとか、投げ売りの類。これ以上テンションの上がるものもないし、(量さえあれば)いつまでだって眺めていられるし、買ったCDを取り込んでいる時の幸福感だけで生きるモチベーションになる。CD文化は死んだのなんだの言われるが、僕にとっては立派な宝だ。これで、近所に品揃えの良い新品のCDショップがあればなお良いのだが。

画『ニキータ』を観る。名画は普通に面白いな、と天邪鬼な感想を抱きつつも、ジャン・レノが出てくるシーンではついついエキサイトし、笑ってしまった。その部分だけがタランティーノ映画みたいだった。『レオン』も気になるが、せっかくなのでもっとB級な映画を観たい、気もする。

DLsite.comでセールをやっており、クーポンももらったため、エロゲを買う。いまも別に裕福なわけではないが、ダウンロード販売が中心になったことと、発売から時間が経っているということでだいぶ安価に買えるものが増えており、若い頃にプレイしてみたかったが買えなかった作品などを買い直す。当時はあまりベタな作品に触れてこなかったものだが、一周していまはそういった空気感が心地よかったりもする。加齢。

日のCD。 

filmstock

filmstock

 

baker『filmstock』

日本のアーティストによるアルバム。2009年発表。所謂『VOCAROCK』のはしりというか、バンド・サウンドによるボーカロイド音楽をかなり初期に発表していた作家ということで、後に他の作家たちによって確立する『ボカロっぽさ』はなく、単純にポストロック的なギターロック(残響レコード風)をやっている。古川本舗が手がけたジャケットが指し示す通り、キャラクターとしてのボカロ、に頼らない作風でもあることだし、あまりそういった文化に馴染みのない人にも聴いてみてもらいたい作品だ。個人的にも、「サウンド」は初めて好きになったボカロ曲であり、いまでもおそらく二番目に好きな曲だということもあり、お薦めしたい。名盤。

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MVがDVD画質で収録されているのもありがたい。

 

日のCDその2。

Mr Wizard

Mr Wizard

 

R.L.Burnside『Mr.Wizard』

アメリカのブルースマンによるアルバム。1997年発表。Fat Possumというレーベルを象徴するような、シンプルで爆発力のあるガレージ/ブロークン/ダメージドなブルース。オリジナル・ブルースの世代(1920年代生まれ)でありながら、The Jon Spencer Blues Explosion(以下JSBX)と共演し、90年代オルタナ・ジャンクの流れと共鳴するという、端的に言って化け物というか、ブルースマン特有の名状し難さがある(アルバム・タイトルがまさに、だ)。今作もまた、JSBXや白人ギタリストなどとの共演でもって90年代にアップデートされた最新(当時)のブルース・ロックをやっている。JSBXファンは勿論、『ガツン、とくるロック』としてガレージロックやパンク、サザンロック、ストーナーといったメタルぎりぎりのジャンル愛好家にもお薦めできる、シンプルで懐の広いサウンドだ。オリジナル・ブルース・ファンにしか聴かれていないというのも勿体無いので、もっと広く聴かれてほしい。とにかく、かっこいい。

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