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虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

はてブロを誰が殺したか?

日記

週のお題「セールの戦利品」というわけではないのだが、円高のうちに海外の音源を買いあさっておこう、と思ってしまい、bandcampにこもる。しかし聴くだけなら、というか、ライブラリに入れるのであれば定額聴き放題Google Play Musicのラインナップに入っているということも結構あり、なかなか『ここでしか聴けない音源』にお金を出すのは難しい。というか、そもそも、この定額聴き放題天国の世の中でダウンロード音源にお金を出す、という行為について考えさせられる。今度はCDが骨董品として蘇ってくるのだろうな、と昨今のカセットテープ・ブームを眺めながら思う。

ラマ『死幣 DEATH CASH』を観る。良くも悪くも、というか完全に悪い方だと思うのだが、三流の『ファイナル・ディスティネーション』といった感じで、J-ホラーかと身構えた自分がバカだった。しょうもない話ながら主演のじゅりなが体当たりの演技で頑張っているので観てほしい。

ラマ『徳山大五郎を誰が殺したか?』を観る。まさかこう来るとは。手法としては『マジすか学園』に倣ったのだろうが、全く別の切り口からここまで鮮やかに『アイドルの(ための)ドラマ』をやられてしまっては脱帽するしかない。趣味は悪いがセンスは最高。という相変わらずの秋元節。

坂雄二『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?』を読む。以前自分も似たような手法を試したことがあったのだが、まだ新人と言っていい時期にこれだけ書ける人間がいるのだから、自分はやめよう、もっと言うと小細工に頼るのはやめよう、と思わされた。無論それだけではなく、ミステリというジャンルのこれまでとこれからをつなぐ、最重要人物になるのではないだろうかと思わされるほどの大物感がある。

日のアルバム。

V.A.『KING CRIMSON tribute The Letters』

イタリアのMellow RecordsによるKING CRIMSONのトリビュート・アルバム。2004年発表。基本的にこの欄では質の高い、紹介したくなるような良いアルバムについて書いているつもりだが、今回に関してはハッキリ言わせてもらおう。金の無駄だ。リンク先で無料フルストリーミング試聴できるが、そもそもディスク三枚に渡っているのでその時間すらも無駄と言えるだろう。ではなぜ取り上げるのかというと、この、煮ても焼いても食えない絶妙な駄目さが不思議と愛おしく、魅力的に感じてしまったからだ。King Crimson、という偉大なバンドを前に音が安い、リズム感がない、テクもないと三拍子揃った見事な駄カバーが三時間以上にわたり続くという拷問のようなアルバムなのだが、録音とテクを勢いで誤魔化す感じはローファイとガレージ(と、もうスカムもかもしれない)がブレンドされたような揺らぎがあり、これはひょっとしたらAnekdotenとも、本家の『メタル・クリムゾン』宣言とも違った形で90年代以降の新たなKing Crimsonを模索しようとしたのではないか。とまあ、このぐらいまで自分に暗示をかけたところで我に返るわけだが、間違ってもお薦めはしないと念を押しておくし、リンク先で13ユーロも出して買うならまだクリムゾンの持っていないCDを買うか、もしくは所持していたとしてもリマスターで買い換えるだとかの意図で消費した方が有意義と言える。しかし(これも繰り返しになるが)、僕は好きだ。