虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

はてブロの氷河期

知。7/23(土)にさっぽろテレビ塔2Fにて行われる第一回文学フリマ札幌にサークル『SurvivalSicknessCity』として参加。スペースは『い-42』。百合小説の既刊の他に、昨年連載していた『世界の終わり頃』デラックス・エディション(書籍版)を持っていく。

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『世界の終わり頃』
一時創作長編小説
A5判 本文78ページ 600円 イラスト 飛白( @kasuri01 )

自信作。書き下ろし、頒布終了の短篇再録ありの大盛りなので手に取ってみて欲しい。宜しくお願いします。

元のライブハウスRESTにてROTH BART BARONとchikyunokikiのスプリット・ツアーを観る。6組が出演する長丁場のイベントだったが、最初から最後まで楽しめた。以下バンド別感想など。

  • A Quiet Evening。American FootballやThe Get Up Kidsが大好きなんだろうな、ということが伝わってくるUSエモ・スタイルのロックバンド。素直な美メロを確かなテクで聴かせる、シンプルながらいいライブだった。地元にこんないいバンドが居たのか、と不明を恥じる。日本のインディに通じてディストロなどもやっているベーシスト氏と意気投合。音源を購入したが、2年前のものだったので次作が待たれる。

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  • REAL SHOCKS MATTER。以前までの地元のイメージというか、Ken YokoyamaのO.A.なども務めたというのが納得の強面メロコア。あまりノれず。
  • BENBE。エレクトリックギター、ウッドベース、ヴァイオリン、アコースティックギター/ヴォーカルによる酔いどれフォーク。長丁場だったので、ゆるめの音に癒された。MCで高田渡氏をリスペクトしている旨が出たが、確かにそういった感のある音。YouTubeにPVが上がっている

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    この曲が良かった。
  • ROTH BART BARON。今回の目的だったのだが、これがもう、とんでもなかった。今回はサポートにシンセを加えたトリオ編成。『化け物山と合唱団』発表時の大編成アコースティックが一番印象的だったし、そういう人間は多いのではないかと思うのだが、小編成でもまったく問題は無かった。むしろバンドとしてのポテンシャルを知ることができていっそう好きになったと言っていい。楽器というよりSE担当とでも表現したくなるようなシンセ類の使い方(まさにサポートだと感じた)、パーカッション的な広がりを持って土台を広げていくドラム、そして何よりも喉。本当に、ヴォーカリストとして神に選ばれた類いの人間だ、と思う。エフェクタ類をつないだアコギを自在にかき鳴らしつつ響く歌声は本当に、本当に、圧倒的としか言えない。「小さな巨人」、「氷河期(#1~3)」、「電気の花嫁」、「春と灰」、「SWIMMING POOL」といった辺りをやっていたと思うが、いまひとつ記憶が定かではない。ライブでの姿を観ることによって音源の試行錯誤も分解できるような気がしたし、ファンだとか気になっている、という方には是非とも一度ライブを観てみるのを薦めておく。

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  • toilet。ふざけた名前で敬遠していたのだが、意外に楽しめた。前述のAQEベーシスト氏と仲の良いギタリストが面白い音を出していて、オーソドックスなオールドパンクにひとひねり加えたような、形容しがたい奇妙な音楽性。ヴォーカルの不思議な動きがインパクト大。
  • chikyunokiki。入場してからこのバンドはヤバい、と色んな人間から何度も聞かされたのだが、確かに凄かった。テクニカルな歌ものポストロック、と片付けてしまえばそれまでだが、地を這うファンクネスと確かなエモ心、変幻自在のバンド・アンサンブルはイベントの〆として確かな満足感を与えてくれた。アンコールではチューニング時にRBBの「アルミニウム」を弾き語りで披露するというレアな一幕も。

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例によって例のごとく、短くまとめるのは無理だった。しかし総じて満足度の高いイベントだったので、気になったバンドはぜひともチェックしてみて欲しい。

画『カイト/KITE』を観る。驚くほどにつまらない映画だった。フォローに困る。しかしこういう映画をダラダラと観ている時こそ生の実感を得られるような気もする。そこまで大げさな話でも無い気がする。

イブレポを長めに書いたためCD評は休み。