虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキング・はてブロ

山紀信展を観る。そのもの、の力(『写真力』というタイトルだった)に圧倒され、解説を参照していく。時代の美しさ、を切り取る芸術。いつもそうだが、美術館に来ると精神の活力のようなものが得られる、気がする。

リス・ヴィアン『日々の泡』を読み、訳文の読み比べのため『うたかたの日々』にも着手。後者は古典新訳文庫版の、野崎歓による訳の方。ハヤカワのものは装丁、訳文ともに今ひとつ惹かれなかった。やはり最新の訳が読みやすいか、と思いつつも『日々の泡』も捨てがたい。

コ生にて映画『シャークネード』をうっかり観てしまう。本当に、『うっかり』『観てしまう』という形容が似合う、しかし(悔しいことに)面白い映画だった。

生で初めて左利き用ハサミというものを使ってみる。ハサミとはこんなにも使いやすく、切れるものなのかというカルチャーショックを受けた。なぜ僕は今までわざわざ不便な思いをして右利き用のハサミを使っていたのだろうか。

日のCD。

サークル・ワルツ

サークル・ワルツ

 

Don Friedman Trio『Circle Waltz』

アメリカのピアニストによる62年のアルバム。ピアノ/ベース/ドラムによる(一般的な)『ピアノ・トリオ編成によるジャズ』そのものだ。リリカルでやわらかなタッチのピアノ、奔放になりすぎずにウォームなベース、そっと静かに寄り添うドラム。こういった『美しさの高みにあるもの』を言葉にするのは難しい。しかし、アルバムを再生して表題曲のイントロが聞こえてきたときの感動は忘れられない。世の中にこんなに美しい音があっていいものか、とまで思った。ただただきれいなもの、を欲しているのならお薦めだし、満足できるのではないかと思う。歴史的名盤とのことだが、さもありなん。