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虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

いつかの、いくつかのはてブロとのせかい

くなってしまった。今年も宜しくお願いします。

月はひたすら買い物をしていた。エロ漫画、ジュブナイルポルノ、CDといったあたり。特にエロ漫画は少しばかり離れていたので新鮮な気持ちで今のシーンに触れる。しかし、2015年読み納めがジュブナイルポルノ、2016年読み始めがエロ漫画、というのもわかりやすく欲望の権化という感じがして複雑な気分だ。

作(投稿)用の資料を集め始める。アイドルもの、にする予定なのでまずはとAKB48のドキュメンタリーとステージ映像を観始める。異形にして今のアイドルの流れを作ったAKBについてはきちんと学んでおかねば、という学術的興味から入ったのだが、意外にハマってしまっている。全盛期を外した感があるので、気になるアイドルはけっこうな確率で卒業してしまっているのだが(秋元才加が良い)。

スト・ディスク2015。アニソン/声優とそれ以外で5枚ずつ、計10枚。

 

アニソン/声優

Outside of Melancholy

Outside of Melancholy

 

fhána『Outside of Melancholy』

オタク音楽と電子音楽の相性の良さというのは折り紙付きだが、雑把に大別するとI've Sound的なアッパーさ、とbermei.inazawa氏などに代表される同人音楽DTMエレクトロニカ、ということになるのではないかと思う。正直に言うと、僕はどちらに対しても距離感があるというか、ぶっちゃけハマれないのだが、fhánaというアーティストはポップス・ユニットとしての確かなフィジカルを持ち合わせつつも清涼感のあるサウンドでとても良かった。両極の隙間を、いいとこ取りしながらすり抜けていくようなしたたかさ。


fhána「Outside of Melancholy 〜憂鬱の向こう側〜」MUSIC VIDEO

三森すずこ『Fantasic Funfair』

1stの時点でべた褒めだったのだが、2ndも順当に進化しているというか、きちんと現状のオタク・ソング的流行を取り入れつつ、『三森すずこ』という、決してやりすぎない個性とでも言うべきものが全編を支配しており、アッパーなアルバムながら聴き疲れさせない絶妙なバランス。1stに地味さ、物足りなさを覚えた人間でも楽しめるのではないかと思う。


三森すずこ4thシングル「せいいっぱい、つたえたい!」ミュージックビデオ

rippi-rippi 【通常盤】
 

 飯田里穂『rippi-rippi』

声優がアーティストとして音楽活動する際、『プロダクト』としての完成度/センスがどれだけ充実しているかというのは大きなポイントであり、そういった意味では完全に『声優ポップス The New Chapter』と言って良い悠木碧の1stを挙げるべきなのかもしれないが、個人的な趣味、そしてシンプルな曲/アレンジの良さという観点から断然こちらを推す。一曲目「始まりたいカノン」の素晴らしさ。当人の声の魅力をきちんと引き出すことが出来ている、というのは声優音楽として最低限必要な要素だと思うのだが、近年は意外とそうではないアルバムが多くて戸惑うことも。


飯田里穂「始まりたいカノン」MVフル(7/29発売アルバム「rippi-rippi」より)

Harukarisk*Land(通常盤)

Harukarisk*Land(通常盤)

 

戸松遥『Harukarisk*Land』

初めて聴いた時には、流石に歴史的名盤と言っていい2ndを越えられなかったか、という感想を抱いてしまったものだが、数度聴くうちにこれはこれで素晴らしい、となった。基本的な路線は変わらず、カラフルなポップスの芯は強度を増し、目に見えて頼もしくなっているな、というのが正直な感想。しかしそれにしても、今作のラストを飾る「恋ヲウチヌケ」を提供したHoneyWorks、コンセプトに評価できるところは全く無いのだが、コンポーザーとしては全曲同じで全部最高、となるので不思議な凄さがある。


【公式】戸松遥 3rd Live Tour 2015 Welcome!Harukarisk*Land!!!

shooting star

shooting star

 

丹下桜『shooting star』

シンガーとしての丹下桜、は明らかに過小評価されているというか、殆ど無視されているとすら感じるのは僕だけだろうか。『ラブプラス』以降、レジェンド・イズ・バックという風潮があったのは声優業に対してのみで、歌手活動に関しては全盛期のものですら顧みられることは無かったのではないかと思う。今作は90年代から地続きとしてのオールドスクール・声優ポップス集であり、懐古を誘うものでもあるのだが、「Let me cheer」、「山ガールはじめました」という終盤の流れは(曲名にも現れているが)『今の』、そして『丹下桜』というアーティストを表現するものとして多くの人間に聴かれて欲しく思う。


【丹下桜】 桜きみに咲きますように(ボーナス・トラックの元アレンジ)

 

それ以外

ここが奈落なら、きみは天使

ここが奈落なら、きみは天使

 

zabadak『ここが奈落なら、きみは天使』

原則、このセレクトに順位はつけていないのだが、下記のRefused『Freedom』と今作に関してはどちらか、或いは同列で一位と言っていいクオリティの作品だった。以前も言及したのだが、プログレッシヴなアプローチをここ数年でスタイルとしてものにし、あとは『プログレッシャー受け』だけを考えて守りの姿勢に入ればそこそこの売り上げをキープできるであろう、というところまで来ていた(それはそれで素晴らしかった)が、新譜は『変拍子/インスト/大曲なしのうたもの』という、ごくシンプルな攻めの姿勢で仕上げてきた。これが本当に素晴らしく、zabadakディスコグラフィでもベスト・オブ・ベスト級の名盤と言っていいだろう。正直、zabadakに関してオリジナル・アルバムの名盤を挙げろ、と言われると迷っていた(企画盤であれば『宇宙のラジヲ』一択)のだが、これからは迷わず今作を挙げることにする。『日本人が創る』ポップ/ロック・ソング集の到達点にして最高のお手本。


ZABADAK・ここが奈落なら、きみは天使 PV

Freedom

Freedom

 

Refused『Freedom』

Refused、14年ぶりの再結成から、17年ぶりの新譜。まさかの、ということでPVが公開され、発売日になり、手元に届いて聴いても未だ実感が持てないぐらいだったが、馴染んでくるにつれ、Refusedという存在が2015年に新譜を出す、その意義がきちんと伝わってくる名盤だった。『ポスト・ハードコア』というジャンルにも様々なアプローチ、そして流行があると思うのだが、彼らはかつての自らのスタイルからも距離を取り、その音楽性を拡張しながらあくまで『伝えたいこと』に対して真っ直ぐであり、胸を打つ。かつての「New Noise」をもう一度、と思ってしまえば肩すかしかもしれないが、洒脱なリズム感と今を感じさせる空間表現は唯一無二であり、かつては無視されていたと言っていいレジェンドがその大きな存在感を示したアルバムとして記録されるべきだろう。再来日求む。


Refused - "Françafrique"

テクニカルブレイクス・ダウナー

テクニカルブレイクス・ダウナー

 

THE JETZEJOHNSON『テクニカルブレイクス・ダウナー』

5年ぶりの復帰作。フロントマンである藤戸じゅにあ氏以外のメンバーが一新され、バンドとしては殆ど別物になったが、じゅにあ氏のソング・ライティングを今最大限に引き出そうとするとこのメンバになるのだ、ということがはっきりと伝わってくる充実作であり、キャリア通しての決定打として記録されるべきだろう。澄んだエモーショナルとカラフルな歪みが生み出す唯一無二の『エレクトロ・ロック』。


ジェッジジョンソン「KRUNK」MV

フランツ・カフカのサウスアメリカ

フランツ・カフカのサウスアメリカ

 

dCprGフランツ・カフカのサウスアメリカ』

正直に言ってしまうと、再始動後のDCPRGに関してはリハビリ、という印象が強かった。しかし今作、名義までも新しくしての新譜で完全に生まれ変わった印象を受けた。もちろん菊地成孔氏が言うように、ライブを観なければ本領はわからないだろうし、僕もそちらはニコ生での配信を観たに留まるのだが、確実にいま日本で一番ヤバい、『傭兵集団dCprG』が帰ってきた、と嬉しくなる。どうにかして生で観たい。観る。


DCPRG 2014tour"WAR & POLYRHYTHM REGION2014 NEW DCPRG SPRING CIRCUIT"PV

欠落 -ミッシング・ピース・オブ・マイ・ライフ-

欠落 -ミッシング・ピース・オブ・マイ・ライフ-

 

Asturias『欠落 Missing Piece of My Life』

一聴して、前作より『プログレ』を強く感じるアルバムだな、という印象があった。もともと大山曜氏というのは『プログレッシヴ・ロック』というジャンルに強い帰属意識のあるアーティストだと認識しているのだが、今作は特にそうだ。しかし、だからこそ伝わってくる強い執念のようなもの、前作『樹霊』に於ける、最新の、そして自分なりの『Tubular Bells』を。という想いからも解き放たれ、次の一手として今作があることに感動を覚えた。


Lost 喪失 short version. / アストゥーリアス「欠落」より

 

今年も良い作品、良いアーティストが多かった。次点としてはTWEEDEESやthe band apart、分島花音などを挙げておきたい。今年も素晴らしい作品に巡り会えるのを願うばかりだ。