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虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

はてブロ心母

突にSoft Machineの話。プログレ・ファンなら一度は聴いたことがあるであろう、そして『Third』や『Six』は名盤に数えられることの多いジャズ・ロック・バンドだ。僕は好きなバンドを挙げろ、と言われて迷った際に「Soft Machineとか……」と答えることがまれにあるぐらいだし、プログレ系としてはTangerine Dreamと並んで一際愛着の強いバンドだ。

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個人的に好きなアルバム『4』より。おそらく、一般的なプログレのイメージ(というものが存在するのがまずどうかと思わなくもないが)とは違ったサウンドではないかと思う。非ロック、としてジャズに括れるかといえばそうでもなく、現代音楽、サイケ、様々なものを取り込んだ便宜上の『ジャズ・ロック』。しかしSoft Machineはアルバム一枚ごとにそのスタイルを変容させていき、フォロワーどころか本体にすら似たサウンドが無い、という難儀なバンドでもある。

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後期。『プログレ』のパブリック・イメージとしてのプレ・フュージョン的な楽曲と言えそうだ。やはりギタリストが加入する、というのが大きい。『ジャズ・ロック』というタームはプログレの世界とジャズの世界とフュージョンの世界でそれぞれ認識が微妙に異なるのを体現するようなグループ、という言い方も出来るような気がする(いちおうプログレに括られるバンドではあるものの)。

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2ndより。この頃から既に共通する芯のようなものはある、気がする。メンバーが流動的であり、前述の通り音楽性が移り行くバンドであっても『ジャズ』であることだけは変わらなかった、と書けば案外とMiles Davisなどと同型の進化を遂げたバンドなのかもしれない(音楽性はあまり重なるところがないが)。評価が高いのか低いのか今ひとつわからない上に、現行のSoft Machine Legacy名義になってから一段と話題に上らなくなったようなので(音は相変わらず最高なのだが)、あらためて多くの人間の眼に触れて欲しい、という願いを込めて。プログレ好きの嗜好品だけに留めておくには惜しい。

DIZZY MIZZ LIZZYのドキュメンタリー『LOST INSIDE A DREAM』を観る。90年代、20歳そこそこの若者が唐突に掴んでしまった栄光と挫折。それから15年以上の時が経ち、彼らはもう一度表舞台に立つことを決意する……。ライブ盤のおまけ程度だろうと思っていたらかなりしっかりとした映画であり、観ていて胸が熱くなる良い作品だった。来年の来日に、そして新譜への期待は高まるばかりだ。

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ライブパートより。最前列に祈っている観客がいる。『(デンマークで)一番売れたロック・アルバムということは、多くの人間にとって人生のサウンドトラックだということなんだ』というのは劇中で関係者が発した台詞だが、ポップ・ソングというもののすばらしさを端的に現しているんじゃないかと思う。