虚空の黙祷者

クローカ/黒岡衛星の日記帳

フランツ・カフカのサウスはてブロ

は森に帰った。しかし我々の戦いは終わらない。いつかまた第二第三の熊が市街地に現れるだろう。その時までしばしの休息だ。

タヤディスカスからはSun Ra『Media Dreams』(カルテット編成による1978年作。チープ気味な電子音とフリーからモダン風のものまで縦横無尽なジャズの融合が楽しい)と富樫雅彦+高橋悠治『Duo Live 1988』(タイトル通り。こちらもフリージャズだが隙間に緊張感を感じさせるシリアスなもの)が到着。朝一でポストに返却する。

このところhideのアルバムを聴いている。本当につい最近まで、すごさがわからずにまともに聴こうともしていなかったことを反省する格好良さ。しかし、こういった『軽薄さ』の良さを理解できるようになった今だからこそ聴けるのかもしれないな、とも思う。決して早すぎたのではなく当時の最先端を行っていた人なので、今聴くと懐かしくなってしまうのが残念だ。生きていたら今どんなサウンドを鳴らしていただろうか。

日書いたように飛浩隆『象られた力』の表題作を再読。改めて読んで感じたのは、(あくまで私見だが)ラブクラフト作品のようだな、ということ。どちらも悪夢的であり、ラブクラフトが描く『宇宙的恐怖』を飛氏は精緻な細工で浮き彫りにした、ように思えてならない。などと考えていたら久しぶりにラブクラフト全集を読みたくなってしまった。正直どこまで読んだかも覚えていないのだが、好きだったのは確かだ。この機会にきちんと向き合ってみるのも良いかもしれない。